健康(食)豆知識

認定NPO法人ヘルスプロモーションセンター

佐藤 和子

正しい食生活vol.1

生涯楽しい旅行を楽しむためにも、日頃の「正しい食生活」による健康維持、回復が大切となってきます。

健康は自ら育てるものであり、そのためには「正しい食生活」の実践が不可欠なのです。

これまでの7回にわたり基本となる大切な「健康を支える栄養学」について述べてきましたので、今回からはこの「健康を支える栄養学」に基づいて作った「正しい食生活」について述べてまいりましょう。

この「正しい食生活」は、次の4つの柱でできています。

まず①心を定めたうえで、②早寝早起き、8時間の睡眠の確保と、③イーチ・ミール・パーフェクト(毎食均等、しかも不足成分のないように整えた食事)、④こまめに体を使うこと、です。

このイーチ・ミール・パーフェクトを提唱したのは医師の佐伯 矩氏(国立健康・栄養研究所の初代所長)で、八十数年前、栄養を1日量で見ることの誤りをネズミの実験で立証しました。

1日量の食事内容は同じにして、一方には朝は魚だけを1日分、昼には野菜だけを1日分、夕食にはご飯だけを1日分という具合に与えました。

他方には魚・野菜・ごはんを1日量の3分の1ずつ均等に与えました。

すると、前者のネズミは1週間後より死に始め、3週間ですべて死にました。

後者のネズミはすべて生存したということです。

1日に必要な食事をまとめてドカッと食べたり、夕食中心の食べ方が誤りであることは、病気になった人を調べると明らかです。

毎食均等に食べている人は健康で活力にあふれて若々しいのです。

食事は食べる時刻も大切で、朝食は7時までに、昼食は12時ごろ、夕食は18時ごろが望ましいのです。

食事はよく噛んで(一口入れたら30回噛む)感謝して食べることが大切で、20分から30分はかけたいものです。

食事の内容は、あらかじめ栄養素の整った献立になっているものを活用するほうが良いでしょう。

春たけなわの今は、春キャベツ、竹の子なども美味しくなってきましたので、例えば“いわしの蒲焼″のパーフェクトメニューはいかがでしょうか。

【高橋澄江・編『家庭で簡単につくれるおいしい家庭料理・パーフェクトメニュー(栄養素の整った食事)特選50』】の献立集よりNO5のいわしの蒲焼をご紹介します。

<作り方>

いわしの蒲焼き

1.いわしは手開きし、生姜と酒で下味を付ける。

2.たれをつくる。

しょうゆ……18g

みりん・酒……各15g

生姜汁……13g

砂糖……4g

3.いわしの汁気をふき、薄く片栗粉をまぶす。

4.フライパンに油を熱し、3.を身側から焼く。色が付いたら裏返しにして火をとおし、2.を加えて揺すりながらからめる。

いわしの蒲焼きこんだて
  • 図1

なすのえびみそあえ

1.なすは乱切りにし、レンジに2分かけてしそ油をまぶす。

2.殻付き干しサルエビはレンジに1分かけ、ミルサーで粉末にする。

3.えびみそをつくる。2.のえびと下記の調味料をレンジに30秒かけ、練り合わせる。

白みそ……7g

水……2g

砂糖……4g

しょうゆ……1.5g

4.1.3.をあえる。

揚げ竹の子

1.茹で竹の子は乱切りにし、水気をよくふいておく。

2.油を中温から強火にして揚げる。

3.こんがりしたら油をよく切り、皿にのせて急いでしょうゆをかける。

4.盛りつけ後、もみのりをまぶす。

ひとくちメモ

-ビタミンA-

ビタミンAは、網膜で明暗を感受する役割や、皮膚・粘膜の保護作業に関わっています。

不足すると夜盲症、皮膚や粘膜の角質化、感染に対する抵抗力減少の原因になります。成長期に不足すると、骨や神経系の発達が遅延します。

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